個人再生
住宅ローンの返済に困ったら、マイホームを守る個人再生を検討してみましょう。
住宅ローンの返済に困り、金融機関から支払督促がきてしまった。
マイホームを競売しなければならない危機に瀕している。
ただ返済が厳しいのは、ここ数ヶ月だけで将来的には絶対に返すことができる。
少しの間だけ、返済を待って欲しい。
という方は、個人再生を行うことをお薦めしています。
個人再生とは、裁判所の監督のもとに、債務の支払を停止したうえで、債務の一部免除や、長期の弁済条件などを盛り込んだ再生計画に基づき返済していく制度です。
個人の民事再生手続には、小規模個人再生と給与所得等再生とがあります。
どのような場合に個人再生が可能か
①将来において、継続的に一定の収入を得る見込みがある者であること。
②住宅ローン等を除く無担保債務が、5000万円以下であること。
個人民事再生の流れ
(1)弁護士から業者に受任通知書を発送
通知が業者に届いた時点で請求が止まります。
(2)個人民事再生を申立
弁護士と打ち合わせをしながら申立書を作成し、裁判所に提出します。
(3)再生手続を開始
裁判所が個人民事再生手続の開始を決定します。
(4)再生計画案を作成
弁護士と打ち合わせをしながら再生計画案を作成し、借金免除額や残りの借金額を検討します。
(5)再生計画案を提出
(小規模個人再生の場合)再生計画案を裁判所、業者に提出します。
(6)書面決議
業者から民事再生手続に反対である旨の意見が出た場合には、別途弁護士と打ち合わせをした上で、対応策を検討します。
(7)再生計画の認可
裁判所が認可し、確定することにより手続は終了します。
(8)返済を開始
裁判所に申立後、約半年後から返済が始まります。
個人再生のメリット
・住宅ローン特則を利用すれば、マイホームを手放さなくて済みます。
・弁護士に依頼した場合、その時点で貸金業者の取立行為が規制されます。
・弁護士に依頼した場合、その時点より民事再生成立まで債務を返済する必要がなくなります。
・利息制限法による引直計算により、残元本の減額が行われます。
・利息制限法による引直計算により、減額された元本を更に5分の1に減額します。
※但し、元本の5分の1が100万円より少ない場合は、100万円までしか減額されません。
・過払金の返還も、場合によっては可能です。残元本以上の返済をしている場合は、過払金の返還を求めることが可能です。
・自己破産のような、職業制限や資格制限がありません。
個人再生のデメリット
・ブラックリストに登録されます。
※但し、銀行のキャッシュカードは作れますし、金融機関からの振込、引落等は通常通り行うことができます。
・官報に掲載されます。